リレー小説 Ⅹ

※これはつらね、キバリと行っているリレー小説です(久々にこっちの方で更新したから一応)。

⑨話 →http://sakura29.hatenablog.com/entry/2013/11/25/174354



※けっこうグロテスクなのでお気をつけて。






あれ…体が痛い


けれど…どこか優しくて、暖かい


何かに包まれているような感じがして…


…?…どうして、こうなっているのでしょう…


…そうだ…私は妖夢に襲われて…それで…




「…っ!!」

何があったかを思いだし、起きあがろうとする。しかし傷が深く、その場から動くことは出来なかった。

どうやら、少し気絶してしまっていたらしい。仰向けに寝転がっていたので、月がよく見える。先ほどと位置がほとんど変わっていないため、時間はあまり経過していないことがすぐに分かった。

それでも、ここでじっとしているわけにはいかない。心地よかったが、いつ妖夢が襲ってくるか分からなかった。

ゆっくりと体を起こし、穣子を探す。意外と早く彼女の姿は見つかった。
が。

「え……?」

一瞬、その光景が脳内で拒絶された。

あまりにも、生々しかったから。

口で表現するにはあまりにもグロテスクすぎたから。

ぐったりと横たわる彼女。傷は酷いなんてものではない。

間違いなく、全身骨折で、内蔵も体内であちこち破裂してしまっている。

そう、彼女は。

…崖から落ちる際、穣子が下になって自分をかばった。それも、私に衝撃が少しでも緩くなるよう、途中で横に放り投げて。

しかも、この心地はよく知っている。

「…穣子ッ!!」

悲痛な叫びが空を切る。

わずかに震えながら、小さな、消えそうな声が届いた。

「……気………つい…た…?」

息が荒くなるのも通り過ぎて、弱々しい掠れたものとなる。

かろうじて届いたその声に、衣玖は大声で言った。

「馬鹿っ!また無茶して!とにかく、まずはこのスペルカードを止めてください!」

「……でも……そし…たら…」

「いいから早く!」

返ってきた返事はない。しかし、同時に体が重くなるのを感じた。

そう、穣子はこんな状態になりながらも、弾幕として使うとき以外に特殊な効果を発生させる『スイートポテトルーム』を張っていた。

これは自分の霊力を分け与え、治癒能力を一時的に高めるもの。お陰で衣玖の傷の出血はすでにほとんど止まっていた。

が、これを使っている穣子は自分の生命である霊力を使うことになる。それがどれだけ、自分を死の淵へと追いやることになるか。

分かった上で、彼女はやっていた。

「どうして…こんな無茶ばかり…!」

「…一緒……だよ……玖さ…が……しを……守…うとす…のと…」

その声には、安堵の気持ちが含まれていた。

自分がこんな状態になりながらも、守れたことをよかったと思う彼女がいる。

普段事故犠牲をとても嫌うのに、いざとなれば自分も事故犠牲に走る。

そんな彼女を…私は、今、どう思っているだろう。

「…とにかく…ここを離れなくては…」

しかし穣子を動かすわけにはいかない。人間ならすでに死んでいるこの状態。これ以上傷つけなくても死ぬような状態で、下手に手が出せるわけがない。

焦る中、穣子がぽつりと呟いた。

「……いじょうぶ……ここ……範囲外……」

「…?」

あまり話をさせたくなかったが、途切れ途切れに聞こえてくる声を一つずつ頭の中で繋げていく。

どうやら妖夢たちが彷徨いているのはあくまでも『森の中』で、ここは範囲外だそうだ。だから汚れもなく澄んだ空気のため、体を蝕まれることはない、と。

それを聞いて少し安心をする。急いでこの場を離れる理由がなくなった。

が。その刹那、穣子が力なく笑った。

「…けど……他の……るから…」

「…!!」

ウォォオオオオンッ!!

言い終わると同時に獣の声が木霊する。鳴き声はすぐ近くだった。

その方角を見る。そこには、いくつもの目を光らせる、狼の大群が居た。

数にして恐らく10は越える。目の前の獲物に貪欲に牙を剥き、今にも襲いかかる姿勢を取った。

「くっ…雷符−−」

スペルカードを取りだそうとして、肩に激痛が走る。

外傷こそしていないものの、思うように動かない。きっと、落下したときにそこを下にしたのだろう。他にあそこで受けた外傷以外何も見られないところを見ると、それしか考えられない。

「…ははっ……流石に……理……か…」

「くそっ…これでは…あのときと同じこと…っ!!」

穣子が他の竜宮の使いにさらわれたとき、見ていることしかできなくて。

今回もまた、目の前で何も出来ないというのか。

それが悔しくて、無力な自分が歯がゆくて。利き手ではない腕を無理矢理に動かす。先ほど受けていた傷が大きく開いて、再び赤銀の液体が溢れ出す。

「雷符っ!『エレキテルの

「衣玖…さん。」

脳内に響くような声。穣子の声に間違いは無かったが、テレパシーのように届いた。

最期の力を振り絞っての神通力。どこか切なそうで、嬉しそうなその声。

思わず、その声のせいでスペルカードを中断してしまった。

「…ごめんね。」

「っ!!?」

その刹那、狼が疾風のごとく幼い体に群がった。

まるで衣玖のことが見えていないかのように、衣玖のところへ走ってくる個体はいなかった。

肉を噛みちぎり、咀嚼し、むさぼり食う。

生々しい音が、ぐちゃぐちゃという音が耳に届く。

またそれを見ていることしかできなくて。

「…あ……ぁあ……」

震えが止まらない。

目を逸らすことしか出来ない。

惨い光景。それがただ、目の前で繰り広げられていて。

全く、あのときと同じ。

今回は流石に助かるようなものではない。

「あ…アああアアァあああぁああアァッ!!!」

「秘術『グレイソーマタージ』!!」

ドドドドドドッ!!

星のように並んだ弾幕が唐突に空から降り注ぐ。狼たちも上からくることは全くの計算外だった。

一体誰が。弾幕の主は、緑の髪を月夜に映し、空中で一回くるりと体を翻す。

まるで、風を自由に操る神のように。

「秘術『忘却の祭儀』!!」

先ほどよりも密度の高い弾幕。狼をすべてなぎ払い、タッと軽い音を立てて地面に降り立った。

それは、衣玖のよく知っている人。

「…早苗さんっ!!」

「ごめんっ、遅くなったわ!」

衣玖の前に立ち、ゆっくりと立ち上がる狼を睨みつける。

まだやる気かと、殺気で問う。それを見た狼は、彼女には敵わないと判断したのか、傷まみれになった体をゆっくりと引きずって、元きた方角へと戻っていった。

「…大丈夫?」

「私は平気です。…しかしっ…!!」

そこから先は言葉にならなかった。伝えられない惨劇を、早苗は何となく把握した。

振り返るとそこには生々しいまでの血の跡が。鮮血にまみれた、幼い少女の体がそこにはあった。

えぐられ、もがれ、引きちぎられたその惨劇の跡。見ているだけで吐き気がする光景。

「…そう。…いいわよ、言わなくて。十分…分かったわ。」

「…ごめんなさいっ…私がついていながら…私はまた…守ることができなかった…!!」

「……」

ついに堪えきれなくなった涙が溢れ出す。早苗はそれを、何も言うことなくじっと見つめていた。

「ごめんなさいっ…また守られてしまって…なのにっ…なのに私は何も出来なくて…結局貴方を助けられなくて…!!」

「…何も出来なかった、それはちょっと違うんじゃない?」

背を向けたまま、空を仰いでゆっくりと話す。

「救われたでしょ、あの子は間違いなく。衣玖さんと出会って、それで変わったんだから…だから、そんなに自分を責めないで。誰も、あんたを責めたりしないわ。」

「…私が…私が私を許せませんよ…!」

何よりも、自分が。

守ってもらってばかりで、何も返せない自分が。

それどころか結局守りきれず、彼女が息を引き取ったことが。

自分のせいで。

「見てるだけしかできなかった…!それが…それが…!!」

ボロボロと涙がこぼれ落ちる。嗚咽に混じって、彼女の想いも少しずつ漏れ出す。

「私がしっかりしていれば…私がもっと強かったら…そしたら…彼女を救えたのに…!彼女は死なずに澄んだのに…!!」

『だから勝手に殺すなって。』

「そうですよ!……え?」

一瞬、彼女の声が聞こえたような気がして顔をあげる。が、そこにいるのは早苗だけだった。

が、何やら彼女の様子がおかしい。

「…ははっ…あっはははっ…」

「…え?え?」

「あっはははははははははっ!!やったねみのりん大成功!!」

腹を抱えて地面をバンバンと叩く。対する衣玖は、何のことか分からずにただ困惑するばかり。

『んもー!何回言ったら分かるの!?勝手に殺すなって…前の竜宮の使いのときだって勝手に殺して…』

「…は、はぇ?」

「ははっ…あー笑った笑った!…さてと。説明する必要があるようね。」

死体…?の元に近づき、穣子の服を拾い上げる。それと同時に、スペルカードの『スイートポテトルーム』を張った。

再び心地の良い空間が展開される。色々腑に落ちないことがあるが、早苗が説明を始めてくれた。

「"憑衣"させたのよ、あたしの体に。自分の人形(ひとがた)を捨ててね。」

「そんなことして…結局、戻る器がないのでは?結局同じなのでは…!?」

『新しく作り直せばいいよ。ま、霊力がけっこう要るから、回復するまでしばらくこの状態だけどね。』

と、脳内に響く声。まだ慣れないけれど、はっきりと穣子の声が伝わる。

「しっかし…治るの早いわ。一瞬で神通力で会話できるまでになるなんてね。」

『まぁねー。それだけ、衣玖さんがあたしのこと想ってくれてるって証拠だよ。』

「…さりげなく恥ずかしいこと言ってくれますね。」

『前回と一緒だよ。』

いたずらな笑みを浮かべる。といっても表情までは見えないが。

「でも…よかった。貴方が無事で…」

『無事とは言えないけどね。あたしみたいな力の無い神にとって、人形一つ作るのがどれだけ重労働か。』

「…しかし。こういうことするのなら最初から言ってください!本気で心配するのですよ私!」

『その前に謝ったじゃん。これから騙すけど『ごめんね』って。』

それそういう意味だったのですね、と非難の念を浴びせる。やはり彼女の声は笑っていた。

良かった、その一言を誰にも聞こえないように小さく呟く。それが言い終わって少したってから、早苗が口を開き始めた。







3973文字!ギリギリすぎて後半の展開が微妙!!

ふへへ重症に定評のあるわんこが通ったよーw皆が結構ほんわかした話書いてるのに対してこのシリアス具合。
しっかし…ぐっろい☆犬にしたらぐっろい☆
かなりこれツッコミ回だと思う、犬的に。いやーさー?だってこれ…衣玖さんが無茶しなかったら二人とも普通の状態なわけなんだし。飛べるからね?飛んで崖降りたら全くの無傷で降りれるわけなんだからね?
うん、何がってね…衣玖さんよわげふんげふん。また泣くし。また守られるし。

というわけで、しばらくみのりんは早苗さんの体に宿ってます。出したかったら出していいよん。

それじゃネクストキバリンよろしくっ!!



おまけ1 落下で気になった

崖の高さを100mと定義しておくとして。
落下の早さは√2hg(hは高さ、gは重力加速度9.8m/s)であらわすことが出来るので、普通に落下した場合は大体44m/sの速さ。
で、衣玖さんを横に投げたってことで…計算面倒だから真上に投げ上げたと設定して(おい)。その点が地面から2mの地点だったら、落下の速度は大体6.2m/s。うん、大分速度はマシになってるね。
…で、だ。そしたらみのりんは44m/sで地面に落ちたのかというとそうじゃない。
作用・反作用が働いて衣玖さんを投げた分同じだけ自分にかかってくるので、計算するとなんと77m/s。
どれだけみのりんが捨て身をやらかしたか分かるかとww



おまけ2 そのころの雷鼓さん

雷「…衣玖…帰ってこないな…」

ア「雷鼓さん、プリンあるけれど食べる?」

雷「!食べる!」

ア「(もう子供ね…)そうそう、これ衣玖さんが作ったのよ。あなたが寂しがってたら出してやってって。」

雷「い…衣玖ぅ…!!」

ア「…ただ…」

雷「……」

ア「…衣玖さん、料理下手だから…」

雷「たっ、食べる!衣玖がわたしの為に作ったものを残すことなんかできないうぉおおおおおっ!!」

ア「ムリしないで残していいのyって食っとる!?」

つらねHPB !

妖「というわけで、犬が初、犬得外のCPを挑戦するそうですよ。…つらねさんがここを見るのか激しく疑問なんですけど。」

そんなこんなでマリフラで。イラストは時間無かった!





今日は魔理沙が来なかった。

毎日来てと言っても、なかなかそれは難しくて。

ずっとここに居て欲しい。

けれど、そんなわけにはいかなくて。


遠くにあるのが、もどかしい…


「よぉ、フラン遊びに来たぜ。」

次の日、魔理沙はここにやってきてくれた。私と目が合うなり、満面の笑顔を見せる。

いつもと変わらない彼女。けれど、それは私が魔理沙の居ない夜、どれだけ寂しい思いをしているか知らない証拠。

隠しているから、仕方ないことなんだけど…やっぱり、少し悲しい。

「…うんっ!ねっ、今日は何して遊ぶっ?」

こっちも笑顔で明るく振舞った。魔理沙は顔に人差し指を当てて考え、ふと窓の外の月に目をやる。

そこには大きな満月の月があった。

「…そーだ。ちょっと外に出ようぜ。」

「夜のお散歩?うんっ、行く!」

魔理沙は手に持っていた箒にまたがり、私もその後ろに乗る。落ちないように魔理沙にぎゅっとくっつき、彼女のぬくもりを肌でしっかりと感じた。

とても、温かい。

「それじゃ――」

そのまま、窓から飛び出す。閉まっていてもおかまいなしで、粉々になったガラスの破片をあちこちに飛び散らす。

勿論、砕ける大きな音が紅魔館内に響き渡った。妖精メイドの叫び声が聞こえた気がしないでもないけれど、そんなもの私達はスルー。

あっという間に幻想郷の空高くにくる。月に近づいたはずなのに、その大きさはあまり変わらない。

当たり前なことなんだけど、少し不思議に思った。その刹那、魔理沙から声が投げかけられる。

「フラン、俺が居ない間寂しかったりするか?」

「えっ…と、唐突に何で?」

寂しいけれど、察することができたのか。言葉に困っていると、彼女はけらけらと笑い始めた。

「何がそんなにおかしいの!」

「いやぁな…大切に思われてんだなって。」

「…は?」

話が読めない。空を見上げて、いつもの調子で話してくれる。

「月ってさ。どこまで行っても見えるだろ?こう、近くのものはすぐに通り過ぎるのに、遠くにあるものはなかなか通り過ぎないって。」

「そりゃあそうだけど…」

「遠くにあるものの方がよく見える。…言いたいことは、それだけだぜ。」

やっぱりよく分からず、首を傾げる。けれど、いたずらに笑って、その意味は教えてくれなかった。

ただ、ぼそりとこんな言葉が聞こえた気がする。

「…大好きだぜ。」

その頬は後ろからだからよく分からなかったけれど、紅くなっていた。







…何だこれ。ふとお風呂で思いついたから書いたけれど…犬得じゃない話って難しいな…
というわけでつらねお誕生日おめでとう!ほんのり甘い話を目指してみた…けど、犬にとってはものすごくクリティカルヒットなわけで…あまったるい!

こんな小説でも喜んでくれると嬉しい!




あとキバりんごめんね、コメ返次回!

長編小説『蓮華草の贈り物』 11

リレー小説Ⅳを倉庫の方で更新しました!
こちらから行くことができますよー。
http://wankoro.hatenablog.com/entry/2013/08/14/203618
なので、一応カテゴリーにみんな得を入れてます!

それから、今回は犬のお得意の抽象的な話が多いです。







静葉が戻ってくると、すぐに彼女の元に駆け寄ってきたのはルナサだった。昨日からずっと心配して泣いていたのだろう、瞼が赤くなっていた。

「衣玖さんはっ…衣玖さんは大丈夫なのっ…!?」

「…えぇ。少し時間はかかるでしょうけれど…でもきっと、立ち直ってくれます。」

それを聞いて、その場に居た皆は胸をなで下ろす。人事のように考える者はこの場に誰一人として居なかった。

この場に全員が居るわけではない。しかし、アリスの家に集まる者はほとんど揃っていた。

「でも穣子…なぜ、直接言葉で伝えないのですか?あんな遠回しなことをして…」

首を傾げる妖夢。穣子はしばらく考えて、パルスィの方を向いて尋ねた。

「…例えばパルスィ。もしも君は…寅ちゃんと出会ってすぐのころ、彼女に好きって言われて信じることが出来た?」

「えっ…いや…今でも、なかなか信じられないわよ。そんな…自分だけが都合のいいような解釈してるんじゃないかとか、本当はそんなこと思ってないんじゃないかとか…」

穣子の思っていた通りの回答なのだろう。口端をにやりとつり上げて次に妖夢に、いや、皆に対して話し始めた。

「…そういうことだよ。想いを言葉にして伝えろなんてよく言うけれど、それは言葉でしかないの。自分がいくら想いを込めたところで、それは受け取った人が恣意的に歪めてしまう。だから、自分のどうしても伝えたい想いは歪められない形で伝えるの。それがたとえ、どれだけ遠回りなやり方でもね。」

謎解きという形で衣玖に伝える自分の想い。

言葉で伝えられない。受け取ってもらえない。それなら、気付かせてやればいい。

言葉という曖昧なものではなく、変化しないたった一つの『回答』に。

その回答に込められた真実は歪められるだろう。しかし、回答という名の事実は何があっても変わらない。

それで、いい。想いを事実として伝えること。それが相手がどう受け取るかはまた別問題。

ただ、自分の想いを伝える、それだけでいいのだ。

「…皆、普通に振る舞ってよ。なんか思ったより大事になってて結構居心地悪いんだよね…」

「だって、あんなことがあったら…ねぇ。」

昨日の光景を鮮明に思い出す。あれを目の当たりにして心配するなという方が無理なことだ。

分かってはいるけれど、どうしてもくすぐったい。

「そうだ、みのりん。外で役者さんが揃ってるわよ?お話していったら?」

そう言って、早苗はドアの方を指さす。家の中からでは分からないが、早苗の言葉で誰がいるかはすぐに分かった。

こくりと首を縦に振り、外にでようとして振り向く。

「皆、お願いだからフッツーに振る舞ってね?」

「ま、ある意味今日はこれが普通の形になると思うけれど。」

苦笑しながらアリスは窓の外を指す。先ほどよりも降り出した雪が、容赦なく大地を白銀に染めあげていた。

「…家の中に居るしかないでしょ?」

「…まぁ、そうだね。」

思わず穣子も苦笑する。今だけ自然のタイミングの悪さを呪った。

それじゃ、行ってくるの一言。中の皆はそれに対して手を振る。それからは中でそれぞれに散らばって適当に時間を潰すことにした。




「真実を伝えたらしいじゃない。」

外に出ると、レティ、藍、さとりの三人が出迎える。さとりは流石に少し寒そうにしていた。

「伝えたんじゃないよ。衣玖さんや早苗がたどり着いただけ。」

「そうだな…」

この三人にはすでに自分たちの過去を明かしている。明かした上で衣玖から真実を遠ざけるために協力をしてもらっていた。

彼女の話を聞いて、レティはすぐに話に乗ったが、さとりはどちらかと言えば反対だった。藍はただ誰かを騙すことにしか興味が無かったようだが…

「ごめんね、結果的に皆の頑張りを無駄にしちゃって。」

「気にするな。互いの知恵比べ…私は楽しかったぞ。」

着眼点が違うなぁと思わず呆れる。それが藍らしいと言えば藍らしいのだが。

「…私としては。寧ろ、このような形になって良かったと思っています。」

「そうだね…さとりさん、始めから反対してたもんね。」

辛いことだとは分かっていても、やはり伝えたい。自分なら理解してもらいたいと思う。さとりの意見はこうだった。

確かに相手にとっては受け入れ難いことだ。けれども、それにずっと嘘を付き続けていては、自分もその事実を覆い隠してしまう。

結局それは…想いから、事実から逃げることになってしまうから。

「ところであんた、これからどうするの?向こうから顔を合わせに来てもらうしかないでしょ?」

「んー…そうだね。アリスんとこにはいられないし、この雪だから…ちょっと蓮華草見てくるよ。折角咲いているんだったら枯らしたく無いしね。」

そう、とレティの短い声。にっこりと笑って、それを見送る。

彼女の姿が小さくなると、次に藍がこの場から離れる。向かった先は八雲家だろう。飛ぶと同時にたくさんの雪が舞い上がり、その粉が二人に降り懸かった。

それをじっと見つめ、やがてさとりが口を開く。

「…レティ。あなたは…どちらかと言えば、元々反対派だったのではありませんか?」

「ん、どうしてそう思うの?」

肩につもった雪を払う。じっとサードアイを彼女の方向に向けて、目を細めて言った。

「…嘘の付き方があなたらしくありませんでした。あなたの場合、もっと上手い嘘を考えると思うのです。例えば…あのベニヤ板を氷で開けなくしてしまう、とか。」

「んー…そうね。」

じっと空を見つめて、数歩前を歩む。さとりに背を向けたまま、彼女の話は始まった。

「…あんたは穣子が、本当はどういう想いをしていたか分かるかしら。」

「分かりますよ。衣玖さんには事実を伝えたくない、傷つけたくない、その気持ちでいっぱいでした。」

「そう…けれど、私には…あれは、気が付いて欲しいように見えたわ。自分がそれに対してどう思っているかの事実も含めて、ね。」

「それもあるかもしれませんが…やはり、私の言った気持ちの方が強かったですよ。」

私には、この第三の眼がありますから。そう言ってその瞳を優しく撫でる。

あぁ、そうだったわねとレティは思わず苦笑する。少しだけ考えて、やがて語り始めた。

「…その瞳は確かに、真実を映す瞳だわ。けれど、私たちにはそんなものは無い。相手の心に介入する隙間なんてどこにもないのよ。だから、彼女のことを見てああだこうだと言うことはできるけれど、それはただの利己的な傲慢な考え方でしかない。恣意的に歪められた真実を、果たして真実と呼べる?」

反応せず、瞳を閉じる。自分が全く経験したことが無い世界。

一つだけため息を付いて振り返る。胸にそっと手を添えて、

「だからね。あんたがそう感じたのならそう思っていいわ。それがあんたがたどり着いた真実なら、私は何も口出ししない。不変な真実なんて、この世にはありはしない。あんたのその瞳で覗いた感情、想い…結局それを信じるか信じないかはあんただもの。」

「…言っていることがよく…」

困惑した表情を浮かべる。要するに、受け取った通りに考えりゃいいのよと、軽い口調で言うと再び背を向け、森の中へ歩いていこうとした。

「どちらへ?」

「最後のお手伝い、かしらね。」

袖やマフラーをひらひらと風に靡かせ、冷たい雪が降る中を進んでいく。しばらくじっと見つめていたが、やがて何かに納得した様子でさとりもまた帰路についた。




階段を駆け降りてくる音が聞こえてくる。すぐにそれが誰かということかは分かった。

「すみませんっ…迷惑をおかけしました!」

かなり急いで降りたのだろう。短距離のはずなのに、息を切らしている。

一礼をして謝罪の言葉。クスッと笑って、早苗が近づいていく。

大きく背中を叩き、満面の笑顔で、

「ばーか、遅いわよ。」

非難の言葉ではなく、むしろ祝辞に近い。一瞬あっけにとられたが、すぐに明るい表情で頷いた。

「それで…早苗さん、静葉さん、幽香さん。お尋ねしたいことがあるのですがよろしいでしょうか。」

呼ばれた三人は勿論と返事をする。聞きたいことの内容はすでに把握していた。

けれど、穣子に普通を振る舞えと言われていたので、それを自分から言い出したりはしない。いや、言われていなくてもそのような野暮なことはしないだろう。

「では幽香さんから…花言葉について教えてくださいませんか?やはり、隠されている意味として妥当なものかと思いまして。」

「そうね…花言葉っていうのは、象徴的な意味を持たせるため植物に与えた言葉なの。神話や昔話から引用されたりね。外の世界でも昔には、男性が女性の想いを伝えるときに花を送っていたという説もあるわ。それに答えて女性が男性に花言葉で想いを返事してね。」

つまり、自分の想いを花言葉で伝えてきたというのが正しいだろう。しかし、それでは『届ける』という一言が当てはまらない。

とすれば…

「では…蓮華草の花言葉は?」

「そうね…有名なものはこの三つかしらね。」

指を立てながら、一つ一つ話す。

「『あなたは幸せ』、『あなたは私の苦痛を和らげる』、『私の幸せ』。何となくストーリー性があるのよね、これ。偶然なのでしょうけれど。」

確かに、とその意見に同意する。

花言葉が三つで、渡された蓮華草が六本。恐らく、三本を届け、残りの三本を…

「…次に静葉さん。蓮華草と秋って何か関連がありますか?」

蓮華草は春の花だ。秋の神である穣子が春の花を好きになるには、何か意味があると思った。

花言葉だけで考えるのなら、秋の花でも十分に伝えられる。でも、あえて彼女は春の花を選んだ。それに何か意味があるのではと推測した。

「んー…秋と関連っていうか、ある意味あのお花は豊穣と密接な関係があるんです。蓮華草を水田で稲を植える前に育て、その養分でお米が実る。秋とではなく、豊穣の方と関連していると言った方が正しいですね。」

「あーそうそう。それで、最近外の世界ではそんなことする家もめっきり減ってねぇ。橙が見つけたあそこに季節はずれでもいっぱい生える始末と。」

「うにゃ?」

呼ばれたと勘違いした橙が思わず反応する。気にしないでと手を横に振った。

あれはただ環境の条件が良かっただけなのだろうが。けれど、衣玖は思わず早苗のその言葉に引っかかる部分があった。

外の世界で減ってきている。それはつまり、忘れ去られつつある花。それが、思わず穣子の姿と重なった。

忘れ去られそうになった自分が居る。完全に誰からの記憶にも残らない、そうなろうとした自分が居る。そんな彼女の姿と蓮華草がよく似ている。

「……ありがとうございます。では最後に早苗さん…」

じっと黄色の瞳を見つめ、そして、

「…彼女のところへ連れていってくれませんか?」

彼女が居る場所、待っている場所は何となく分かった。しかし、自分はその場所がどこか知らない。

「…橙に聞かないのね。」

「えぇ、早苗さんにどうしても…」

彼女が一番、穣子の近くで彼女を支えてきた。

早苗と穣子とは深い絆で結ばれている。だからこそ、早苗に頼んだ。

橙もその意味が分かったらしく、口出しはしない。

「…分かったわ。ついてきて。」

にぃっと笑って、玄関の扉を開ける。そこには一面の銀世界と、激しく降り続ける雪の世界。

それに構わず、二人は家を出た。




「…上手くいくといいわね。」

ぽつり、アリスが呟く。

「…ルナサ。あなた…辛い立場よね。一番始めに彼女を助けた、一番始めに彼女の心の支えになれたって思ったのに…」

それより先に、穣子に衣玖は助けられていた。

自分は一番ではなく、二番だった。

けれど、ルナサはそんな風には全く考えていない。

「…衣玖さんが変わるきっかけに、自分はなれたから…それだけでいいの。衣玖さんに救われて…自分も、衣玖さんを助けたい、そう思って…それで、少しずつ変わる手助けができた。それは絶対に、無意味じゃないから…」

「…そうね。」

順番なんて関係ない。ただ、自分は彼女の手助けができたらそれでいい。

激しくそれは無意味で不必要。だから自分は、大好きな者の背中をそっと押し続ける。

そんなルナサの純粋な想いに、思わず目頭が熱くなった。









橙の出番これにて終了。
今回のテーマが色々飛び交う4日目。
さあっ、明日はいよいよ最終話っ!長かったこの話もついに終焉のときがっ!
でも楽しみにしない方がいいよ!



コメ返。
<キバりん
そうだよ静葉ちゃんすっごいお姉さんだよ!ものすごくあの人は意思がしっかりしてて、弱いようでものすごく強い人なんだよ!
あら、調べちゃったかwこっちの調べたのと一緒かしらねー。蓮華草見たときに電波走って『キタコレッ!!』ってなったのはいい思い出w
えへへ狙ったb衣玖さん頑張るよ!

あぁ、最後のあれでしょwwwもうどーしても入れたくってさーwwwガマンしたけどものすっごくその一文入れたかったwww

リレー小説 1

※これはつらね、キバリ、犬の三人で行っているリレー小説です。



誰も私なんて見てくれなくて。

人間の部分しかあなた達は見ていなくて。

私なんて、居なくなったところで誰も…


…嫌だ。


忘れられたくない。一緒に居たい。皆私を見て。


でも忘れられる一緒に居られない皆人間の部分しか見ない誰も私を見ない誰も私を愛してくれない誰も気がついてくれない誰も存在なんてどうでもよくて気づかれるはずなんてなくて誰も嫌だ自分はここにいるのに誰も見ない忘れてどうでもよくて嫌悪を何も覚えなくてただあるだけの自分誰も誰も誰もダレモダレモダレモダレモダレモダレモ


嫌だ嫌だイヤダイヤダ嫌だいヤダ誰か誰かダれカきヅいて私のコトをワスれナいでわたシのことここにイルのニ皆ミんナみんナおねガいわたシを…


 … ワタシ ハ … ダレ… ?



 −『リレー小説そういえばタイトル決めてなかったね』−



「…肝試しの招待状だー?」

「はい…妹様と、魔理沙宛に届いております。差出人は不明ですが…」

夜が明けて間もなくの紅魔館の一室。そこにはフランと咲夜が対面して座っていた。

フランが地下に閉じこめられていたというのは過去の話で、今では普通に外に出て遊んだり、姉のレミリアと一緒に遊んだりしている。これも、あの白黒の魔法使いのお陰か…少なくとも、いい変化をもたらしてくれたのには違いない。

「…誰か、他のメイドが受け取ったものだと思われます。私は概要は知りませんが、妖精メイドが勝手に中を見て、私に妹様に渡してくださいと言ってきたので。」

「…ふーん…?」

色々気になることがあるが、とりあえずフランは咲夜から手紙を受け取ると中身を読んだ。

その手紙にはただ、今日の夜にフラン、魔理沙、紅妹、慧音、穣子、衣玖、この6人でそれぞれペアをくんで妖怪の山の、この地図にかかれている部分に肝試しをしにいけ。たったそれだけが書かれてあった。

地図はあまり良いものではなく、場所はどこを示しているか分かるが、どのような地形になっているかまでは書かれていない。恐らく、現地で自分達で確かめろということなのだろう。

「…魔理沙と一緒に肝試しかー…面白そうね!」

「一応他にも4人いらっしゃいますがね。」

この6人は意外と仲がよく、ときどき集まって談笑をする仲である。種族も強さも全く違うこの6人がどうして集まったのか。それは、ただ運命のいたずらとしかいいようがない。

フランが早速魔理沙にそのことを伝えに行こうとした刹那、その一室の扉が開かれ、三人のよく知った顔が現れた。

「よう、俺のところにも手紙来たぜ。」

「やっぱりフランのところにも来てたんだね。」

白黒の魔法使い、不老不死の蓬莱人形、歴史食いの半獣。魔理沙と妹紅と慧音だった。
三人とも同じ手紙を持っている。ということは、この場にはいない穣子と衣玖にも同じ手紙がいっているだろう。

そう思った刹那。

「あら、皆は直接届いたのねー。」

「っ!?」

どこからか声が聞こえる。声の主を探し、その中の一人が上を見上げた。

そこには穣子達とよく一緒にいる奇跡の神、早苗が居た。それも、天井に垂直立ちをして、腕を組んでいる。重力に逆らうというレベルではない。

「お前は吸血鬼か。」

「このくらい朝飯前よっ…と。あぁ、中身は全く一緒よ。読ませてもらったもの。」

そこから軽やかに床に降り立ち、手紙をちらつかせる。不参加…というより、お呼ばれしていないはずの早苗のところにどうして同じ手紙がいっているのか。

考えられることはたくさんあったが、最も有力なのは、下手に怪しまれて来ない、という事態を想定したからであろう。

「…で、結局。皆それに参加するの?」

「んー、フラン、お前はどうしたい?俺は面白そうって思ったが。」

「うん行きたい!魔理沙と一緒ならどこだって楽しいもん!」

相思相愛っぷりを見せつけられる。ただ、それは妹紅と慧音も同じで。

「…私はー…その…お、お化けとかは……で…」

「えー慧音一緒に行こうよー。大丈夫、絶対私が守るから!」

「…本当か?」

「うんっ、守ってみせる!」

「…妹紅…」

あぁ、穣子と衣玖さんが僻むのもよーく分かるわ…自分からしたらとても美味しいけれど、と、早苗は思わず苦笑する。このラブラブカップルの中に、未だに手すら繋げないあの二人がいると思うと、妬ましく思うのも道理である。激しく納得できた。

ただ、慧音の口振りから間違いないことがある。

「…もしかして先生さん、ビビッてんの?」

「な、ち、違うっ!お、おお、お化けなどっ!!」

「いやー強がらなくていいぜ?むしろそっちの方が可愛いし!」

「なっ…なぁっ!?」

魔理沙のからかいをモロに受け止める慧音。顔を真っ赤にして、口をパクパクさせている。

それに対してフランと妹紅は少し不満そうだ。好きな相手が自分の他の人を誉め、自分の好きな人が他の人に誉められる。

「…魔理沙は私のなのっ!」

「慧音を可愛いって言っていいのは私だけだ!」

そして始まる第一次俺嫁大戦。流石にこうなってくると、無関係な早苗はどうだってよくなってくる。

まぁ何というか…あの二人にはこの空気は無理。芋の甘さしか耐性が無いあの二人にとって、ここの空気はゲロ甘い。むしろよく耐えられるものだ、結構自分でもこれはキツいというのに…

そっと、早苗は合掌した。

「…困ったわね…慧音先生なら怪しいと思ってくれると思ったのだけれど…」

一つため息をついて、再びこの手紙を見つめた。

この差出人は、一つ大きなミスをやらかした。穣子に届けてしまっては、何か裏があると思って怪しまれる。だから、親友の早苗に『肝試しをやるそうだから参加して』と言わせて信憑性のあるものにしようとした。それが、早苗の推測だ。

しかし、それなら寅丸の方が適任であった。寅丸に『穣子と衣玖に肝試しの案内が来ている』と言わせるのが一番怪しまれない。

「…いや。あの人のことだから、これらすべて理解した上で、あたしにこう送ってきたのね。」

すでに早苗には、この手紙の差出人が誰か分かっていた。

それは、自分が寝ていて、それで気配に気づかないように手紙を置いて帰ることができる者。それも、一切部屋に入らずに。

早苗は人の気配には酷く敏感で、寝ていたところに誰かやってきても、すぐに起きて反応できる自信がある。

それなのに気がつかなかった。つまり、自ら入る必要が無い者。そして、聡明な者。

そうなれば、必然と答えは絞り込める。

(…紫、ね)

隙間からこの手紙を送りこんだとなれば、自分は気がつかない。また、自分達のことを知り、その上でこのような回りくどいことをして…

…何か、裏がある。さらに、それを自分達に解決させようとしている。

四人の方を改めて向きなおす。リア充争いはまだ続いていた。

「…援軍、頼んだ方がいいかもしれないわね。驚かす役とでも言って、数人巻き込みましょ。」

何か、ヤバいにおいがする。

彼女の勘は恐ろしいほどよく当たる。当たってほしくはないような勘でも当ててしまう。強ばった彼女の表情を見て、咲夜が話しかけた。

「…どうされました?」

「……」

咲夜の強さは確かなもの。冷静で物事も正しく判断できる。協力をしてもらうため、自分の感づいたことをすべて話した。

咲夜も少し違和感を覚えていたのか、すんなりとその話を受け入れる。首を縦に振り、それではそれぞれのグループから二人ずつ、『脅かす役』として派遣させる話に落ち着いた。

ただ、早苗は一人の方が動きやすいため、自分のところから誰も呼ばないことにした。レティあたりが居れば心強いかもしれないが、一人でないと不都合な理由もある。

「…それでは、また夜に。私は適任者を思いついたので、その方にお話をしてきます。」

そう言って席をはずす。早苗も動こうとしたが、唐突に四人衆から話が振られた。

「ねーえー早苗もそう思うでしょっ!?」

フランの大きな声。聞いていなかったのでとりあえず相づちをしておこう。そう思って言った一言は、

「そうね、みのりん可愛いわね。」

「ちがーうっ!」

安定の早苗だった。






文字数3212!次、キバりん続きよろしくっ!!
出だしホラーな感じを目指してみた!でもよく考えたらホラーなんて書いたことなかった!

皆得って面白いなって思って。

テスト終わりました!これからまた再開します!


妖「…?おや、今日はあなた達がお呼ばれされたのですか?」

 「んー、ちょっとねー!」




穣「…で、何しに来たの。」

フラン「やっほー皆のアイドル☆フランドールちゃんだよー!」

魔理沙「その愛人の魔理沙なんだぜ!」

穣「…これは…つらねさんとこの看板娘さんじゃん。」

慧音「私も居るぞ。」

妹紅「私もね!」

衣「…これは…キバリさんとこの看板娘さんたち…」

穣「…つまり。」

衣「…うご上の皆得じゃないですかっ!これちゃんと許可もらってやっているのでしょうね!!」

てへぺろー☆

衣「うぉおおおおおいっ!!」

穣「いやー…キバリさんが考えて、つらねさんが何かやってたからこっちでもやりたくなったそうでさ。」

魔「固いことはいいだろ。こういうのは楽しまないと損だぜ!な、フラン!」

フ「そうそう!あんまり固いことばっか考えてるとハゲるよ?」

衣「余計なお世話です!あぁもうっ!キバリさんとつらねさん!勝手にこんなことやってしまって本当にすみません!」

慧「…そういえば。成り茶でも許可なしに小説書いていたな。」

妹「私達の出番はなかったけど。…キスメちゃん大爆走。」

穣「あれは意外と好評だったからいいかなーって。…なんで?」

慧「いや、聞かれても。」

フ「私的にはかっこいい魔理沙見れたからそれでよし!」

慧「かっこいい要素あったか?」

妹「私は…接待受けてる慧音が可愛かったな。」

慧「な、も、妹紅!?」

魔「俺は可愛いフランが見れて満足だぜ!」

フ「きゃぁぁあああ魔理沙ぁぁあああああぁっ!!」

穣「…もしかしなくても。」

衣「…のろけ話しかしませんね…あぁぁあああクッソリア充して!ラブラブしちゃって!!」

穣「衣玖さん落ち着いてキャラ壊れてる。…居づらいのは分かるけどさ。」

慧「そしたらあなた達もくっついたらいいだろう?僻むだけではなくって

衣「無理です!」

穣「甘いとか無理!…だ、大体誰としろって…」

慧「え、だから衣玖さんとm

妹「けーね、やめたげて…オーバーキルだよそれ以上は…」

慧「?そうか。」

フ「魔理沙きゃわわ!」

魔「フランきゃわわ!」

穣「…あともう一つ。悔しいことがあるんだけど。」

フ「ん?悔しいこと?」

穣「…1ボスを1、EXを7、主人公&紫を8って考えるじゃん。そしたらね、フラマリって平均したら7.5じゃん。」

慧「うわ怖。」

魔「怖って何だ。」

フ「ま、正直私最強設定だから主人公格でもいいと思うんだけどね!」

妹「黙ってねチート。…吸血鬼なのに水とか十字架平気っておかしいでしょ(鈴得設定。因みに魔理沙が俺なのも鈴得設定)。」

フ「だって。看板娘は無敵でなきゃ!屈指の強さを持って

衣「それ穣子に謝ってくださいね?」

穣「ていうか脱線してる。…で、もこけねは平均したら5じゃん。」

慧「妹紅はEXだからな。私は3ボスだから…」

妹「大丈夫。私…どんな慧音も大好きだから…」

慧「…妹紅…」

穣「…こんの”いもうとくれない”め…」

妹「何か読み方酷い!」

穣「一発変換できないんだよくそ!…で。あたし達の平均値は。」

衣「…3、ですね。」

魔「さwんwとwかw」

穣「うわめっさ笑われた。」

フ「よwわwww平均して3ってwww」

慧「…い、いいんじゃないか…?つ、強さがすべてってわけじゃないし…」

妹「…そ、そうそう。元気出して!」

穣「落ち込んでないのにフォローもらっちゃったよ!むしろそっちの方が屈辱!」

衣「…っと、そろそろ時間ですね…たまに鈴得とキバ得との交流をやるかと思います。そのときはよろしくお願いしますね。」

穣「まず犬は許可を取って来い。」






犬的には、この中に早苗と咲夜ととじぃ(NUさんがやってた)とキスメ(minaさんがやってた)を混ぜてもいいかなと思ったけど、6人が一番動かしやすいのでたまに混ぜる程度かと。
…つらね、キバリ。ダメだったら即行で言ってね^^;

とりあえずやってて思ったことを箇条書く。
・妹紅がよく紅妹になる。
・もこーちゃん性格よく分からない。
・マリフラがなんかうざいキャラになっちゃう。
・甘々な関係がかけない。
・何となくみのいくが惨め。
・けーねが天然おとぼけな性格入る。藍っぽい?
・ツッコミキャラ少ないっていうか…穣子がバリバリのツッコミキャラになる始末。
・ていうかみのりんがストッパーになるという酷い現実。