東方小説-早穣 過去話

東方小説 『実りの空に一条の奇跡』 3

「穣子ー、いるー?」約束の時間、約束の場所。早苗はいち早く来ていて私をずっと待っていた。「ごめん、ちょっと遅れちゃったかな?」「ううん、大丈夫よ。こっちが早く来ただけだもの。」相変わらず早苗は明るい。案外病気にかかってる人がまだ元気なのか…

東方小説 『実りの空に一条の奇跡』 1

※幻想郷、早苗と穣子の過去話です。 時の流れとは残酷なものだ。 私たち神様は、人間やら妖怪やらからの信仰、つまり皆に知られ、皆に覚えてもらって初めて力を出すことが出来る。 私は豊穣の神。けれども、皆の記憶から抹消される寸前の、力の無い神。 豊穣…