つらねHPB !

妖「というわけで、犬が初、犬得外のCPを挑戦するそうですよ。…つらねさんがここを見るのか激しく疑問なんですけど。」

そんなこんなでマリフラで。イラストは時間無かった!





今日は魔理沙が来なかった。

毎日来てと言っても、なかなかそれは難しくて。

ずっとここに居て欲しい。

けれど、そんなわけにはいかなくて。


遠くにあるのが、もどかしい…


「よぉ、フラン遊びに来たぜ。」

次の日、魔理沙はここにやってきてくれた。私と目が合うなり、満面の笑顔を見せる。

いつもと変わらない彼女。けれど、それは私が魔理沙の居ない夜、どれだけ寂しい思いをしているか知らない証拠。

隠しているから、仕方ないことなんだけど…やっぱり、少し悲しい。

「…うんっ!ねっ、今日は何して遊ぶっ?」

こっちも笑顔で明るく振舞った。魔理沙は顔に人差し指を当てて考え、ふと窓の外の月に目をやる。

そこには大きな満月の月があった。

「…そーだ。ちょっと外に出ようぜ。」

「夜のお散歩?うんっ、行く!」

魔理沙は手に持っていた箒にまたがり、私もその後ろに乗る。落ちないように魔理沙にぎゅっとくっつき、彼女のぬくもりを肌でしっかりと感じた。

とても、温かい。

「それじゃ――」

そのまま、窓から飛び出す。閉まっていてもおかまいなしで、粉々になったガラスの破片をあちこちに飛び散らす。

勿論、砕ける大きな音が紅魔館内に響き渡った。妖精メイドの叫び声が聞こえた気がしないでもないけれど、そんなもの私達はスルー。

あっという間に幻想郷の空高くにくる。月に近づいたはずなのに、その大きさはあまり変わらない。

当たり前なことなんだけど、少し不思議に思った。その刹那、魔理沙から声が投げかけられる。

「フラン、俺が居ない間寂しかったりするか?」

「えっ…と、唐突に何で?」

寂しいけれど、察することができたのか。言葉に困っていると、彼女はけらけらと笑い始めた。

「何がそんなにおかしいの!」

「いやぁな…大切に思われてんだなって。」

「…は?」

話が読めない。空を見上げて、いつもの調子で話してくれる。

「月ってさ。どこまで行っても見えるだろ?こう、近くのものはすぐに通り過ぎるのに、遠くにあるものはなかなか通り過ぎないって。」

「そりゃあそうだけど…」

「遠くにあるものの方がよく見える。…言いたいことは、それだけだぜ。」

やっぱりよく分からず、首を傾げる。けれど、いたずらに笑って、その意味は教えてくれなかった。

ただ、ぼそりとこんな言葉が聞こえた気がする。

「…大好きだぜ。」

その頬は後ろからだからよく分からなかったけれど、紅くなっていた。







…何だこれ。ふとお風呂で思いついたから書いたけれど…犬得じゃない話って難しいな…
というわけでつらねお誕生日おめでとう!ほんのり甘い話を目指してみた…けど、犬にとってはものすごくクリティカルヒットなわけで…あまったるい!

こんな小説でも喜んでくれると嬉しい!




あとキバりんごめんね、コメ返次回!