妖「さなみのいくらいるなしずですよ。」
穣「…そう?」
衣「私はそうだと思いますよ。」
早「でも、逆に聞きたいのよ。健気じゃないキャラ、うちにいる?」
穣「藍。」
早「あ、いたわ。」
静「穣子ちゃんは俗に言う健気とは少し違いますが…かなり健気な分類になりますよね。」
雷「ひねくれ者って自称してるやつが健気ってのも変な話だけどな。」
衣「健気と言いますより…心清らかキャラ?」
穣「いや、清らかでもないと思うんだよ?」
早「はい。人が一番目指すべき心の綺麗さ。」
静「それだ!」
穣「皆ひねくれ者になっちゃった!?」
衣「…穣子。貴方、本気で怒ったことありますか?こう、心の底から、すべてを憎むかのような、そんな感じで。」
穣「ないない。キスメに対して暴言は吐くけど、あれは別に本気じゃあないしね。そいや、衣玖さんは本気でキレてたね(みのりんのお腹おぶぅあ話より)。」
静「私もありませんが…早苗さんはそういえば、私に直接ではありませんが、強く反発していましたね(秋姉妹喧嘩話より)。」
早「あれはとても申し訳なかったって思ってる。」
静「…いいのですよ。誰もがそうお思いになって当然です。見殺しにしかけてしまった、それは、紛れも無い事実ですから…」
衣「…静葉さん…」
穣「はいはいシリアスはいーから。」
衣「ぶち壊した!!」
雷「…そういや、みのりんが悲しくて泣いてるとこ、わたし見たことないな。」
早「あたしもない。うれし泣きはあるけど。」
衣「…そもそも、穣子の中に悲しいという感情はあるのでしょうか。」
穣「さぁ?悲しいはあると思うけど…わかんない!」
早「よねぇ。感情の欠陥、まだあんまり治って無いわね。」
穣「大体笑ってるもんねあたし。…怖いものはあるけど。」
衣「え、何ですか?」
穣「シーフードパスタとゴルゴンゾーラ。」
衣「あ、あれは……」
静「感情の欠陥、ですか…私は、こう思うのですよね。」
本気で人を怒らないのではなく、本気で人を憎まないのだと思います。
彼女は道を踏み外した人には本気で怒ると思うのですよ。しかし、どうしようもなく、彼女は憎むことが苦手で、それは再び道を歩むための怒りだと思うのです。
それから悲しいという感情が無いのではなく、受け入れる力が強いのだと思います。
衣玖さんが死んでも、それを天命だと受け入れる。もし自分が一人だけになってしまっても、いつかはそうなることだったと、それを受け入れるのです。
そこに、悲しいという感情が無いとは思いません。ただただ受け入れる力が強い故に、あまりそれが露わにならないだけだと思うのです。
…と言っても、すべて私の推論ですが。私は、こう思います。