ほんのり小話 10-4

 地が赤く紅く染められていく、

 これは私の血?…ううん、違う

 本来なら私の血で地面が満たされるはずだったのに

 じゃあ…どうして私は生きているの?

 ここで死ぬはずだった私は…

 ドウシテ…



寅「っ…倒した…」

早「全く…手こずらされちゃったわ。ま、4人居たし、案外何とかなったわねぇ。」

穣「結構危なかったのに…でも、討伐を手伝ってくれたおかげだよね、重傷者が居ないの。」

寅「…と、パルスィ、大丈夫ですか?」

パ「……て…」

寅「…?」

パ「どうして私を助けたのよ!私は死ぬつもりでここに来たのに…助けられたらどうしていいか分からないじゃないっ!なのに…なのに…貴方は…!!」

寅「…人を助けるのに理由なんて必要ですか?
  貴方は死にそうな人を見殺しに出来ますか?」

パ「…えぇ、出来る。簡単よ。」

寅「そうですか。しかし、貴方はそうでも私はそんなよく出来た妖怪ではないのですよ。生憎、騙されても信じて気付かないまま踊らされている、そんな性分なので。」

パ「…貴方は貴方、私は私よ。関係ないじゃない。何よそれ…バカ以外何者でもないじゃない。」

早「…はぁ…
  あーもうっ、ウジウジグダグダうっさいわねあんた!!」

パ「っ…うっさいって…」

早「バカで結構!私達がバカならあんたは大バカよ!ていうか死ぬって考える時点で誰も彼もが大バカよっ!!」

穣「…そうだね。せっかくの命なんだからさ…それを最期まで大切にするっていうのが…私達人、ううん、妖怪も、妖魔も…みんながみんな、おんなじ使命を持っているんだよ。」

早「それってあんたも適用されてるの?神様なのに?」

穣「茶々を入れないでってば…」

パ「…いいわよね…貴方達は…」

寅「どうしてですか?」

パ「…貴方達は必要としてくれる人がそこに居る。だから、その人の為に頑張れる。
  …でも…私には…」

早「さしずめ嫌われ者、ってとこでしょ、あんたの場合。」

パ「…知ってたの。」

早「ふふん、私の情報網なめないでよね。」

穣「なめてないけど…君の本職を見失うよね、たまに。」

寅「…その、貴方を必要としてくれる人…私達ではダメでしょうか。」

パ「な…貴方、そんなこと…」

早「まーまー、そんな堅っ苦しく考えなさんなって。自分に素直になりゃいいのよ、そんなの。どーせ、うちのチームにはバカしか居ないんだから。」

穣「そうそう、そんなの気にする人なんて居ないよ。3人全員、誰もが君を必要とするよ。」

パ「……」

寅「っと、とりあえず退治したことを村に報告しに行きませんとね。話はそれからです。」






早「わたしたち は 500sp を てにいれた!」

穣「安いね…グリフォンが出た割には。」

寅「村の人はそんなのが出るという事を知らなかったのでしょう。そう考えれば仕方の無いことです。」

穣「まぁ…それもそうか。」

寅「あ、ではパルスィ、これはあくまでも貴方の受けた依頼です。報酬は貴方の分ですよ。」

パ「…それは…私達の分、でしょ?」

寅「…!ということは…」

パ「呆れたわ…貴方の精神に。」

寅「…ありがとうございますっ!!」



 …この身を消し去ろうとしたのに…

 結局…誰かに守られちゃった…

 これでよかったのかは私には分からない

 けれど、今はこの人たちの優しさに縋り付いていたい



 今まで水面(みなも)しか見つめることの出来なかった私

 でも、そんな私でも

 水面に咲く一輪の蓮の花を

 こうして見つけることが出来たから

 今はただ、こうしてずっと見つめていたい―…





ヤッターオワッター

やっぱ無計画に書くもんじゃないなぁw
またいつかちゃんとしたパルスィ加入の話を書きたいな。


とりあえず結論
「寅パルは水面の蓮」!!

…え、てことは寅パルの接点あり…?


そしてこれを書き終わってちょうどブログ100日です。

やったーなんか縁起がいい。

あとこれから更新がしばらく不定期です。