妖「裏6人のお話です。」
ついでに衣玖ルナ。またかよ。
娘「ねぇねぇっ、青い鳥の話知ってる?」
さ「青い鳥ってあの…見つけたら幸せになれるという?」
娘「そうそうっ、最近それを幻想今日で見たって人が居てさ、みんなで探しに行かない?」
こ「わぁ、楽しそう!」
屠「でもそれって確か…作り話だろう?」
娘「んー…見たって言う人が居るんだからいるんじゃない?ほら、元々外の世界に居たけれど幻想入りしたとか。」
さ「まぁ…それは確かにありえそうですが。」
こ「ちょっといーい?」
娘「ん、なあに?」
こ「青い鳥って捕まえたら幸せになれるんだよね。じゃあ娘々ってさ、今幸せじゃないの?」
娘「まさか。ただ屠自古ともっと幸せになりたいだけよ。」
屠「うぉい。」
こ「なるほどねっ!」
屠「納得するなっ!」
娘「さっ、そういうわけで探しに行くわよっ!ほらほらそこの2人も一緒にね!」
衣「あら、やはり私達も数に入っていましたか。」
ル「うん…でも…居ると思う?」
衣「居ますよ、実際外の世界には。」
ル「えっ、そうなの!?」
衣「えぇ、外の世界ではそれをカラーヒヨコというようですよ。」
ル「…それ、青色に塗られたヒヨコじゃ…」
衣「はい、そうですよ。」
ル「…青い鳥?」
衣「一番近いかと。」
ル「何だか…夢が崩されたよ…」
娘「おーい、早く行くわよー!」
衣「…やれやれ、付き合ってあげますか。」
・
・
娘「この辺がポイントらしいわっ、ほらっ、探せ探せっ!」
さ「ここって確か…かなりの数がカップルになると言われる妬ましい場所じゃないですか。帰っていいですか?」
娘「だーめっ!」
こ「確かにいそうだよね、たくさんの人が幸せになった場所だからさっ!」
屠「いや、だから作り話だって。」
さ「というかここから離れたい。」
娘「そういえば…あの二人は?」
屠「もう少し離れたところを探してくるだって。生き物は人が居ない方へ逃げるものだ、と衣玖が。」
さ「それ単にサボる口実にしてないでしょうか。」
娘「元々あの二人には期待してなかったしね。二人がこれ以上の幸せを求めるとは思わないし。」
さ「…リア充…あー妬ましい妬ましい。」
屠「お前…それはやめたほうがいいぞ。さて、ありもしないものを探すか。」
娘「だから居るってば!」
ル「…探しに行かないの?」
衣「あら、ルナサは本当に居ると思っているのですか?」
ル「…すみません…思ってて。」
衣「…さっきの話ですが。」
ル「さっきのって…」
衣「カラーヒヨコの。」
ル「ああ。それがどうしたの?」
衣「カラーヒヨコでもない青い鳥…実際に存在しますよ。」
ル「へー…え?」
衣「どうしてあの青い鳥の話が出来上がったか。それはちゃんと、話に元の何かがあるから。」
ル「うん…そうだけど…」
衣「…あなたの幸せって何ですか?」
ル「え、う、うえっ!?い、いきなり何!?」
衣「私は見つけましたよ、青い鳥。」
ル「……あ。」
衣「…ふふ、気付きましたか。」
―ルナサ 衣玖―
あなた自身です 君自身だよ
青い鳥の正体
それは当たり前で気が付きにくい
けれども何よりも大切な
小さな、けれども大きな
――幸せ。