妖「混沌符面子です。今回はキバリのリクを遂行するそうですよ。」
「はぁ…」
鈴仙は今日は二人と離れて少し悩んでいた。
あの二人はいがみ合ってよくケンカという名の『混沌符カード勝負』をやる。それは二人の実力がほぼ均衡(最近紫さんの方が強い)で、どっちが勝つか負けるかが分からないという楽しさからもあるのだろう。
で、私はあの二人に比べたらどうも弱い。ちゃんと考えて組んでいるのに、どうしてもあの二人に勝てない。
「そりゃ勝てるときもあるけど…」
本当にカードめぐりがよくってようやく勝てるレベル。
自分のデッキの弱点はどこかということは、自分でもよく分かっていた。
「…紫さんは衣玖&天子のエキストラで防御が11とか素値で出るし、水密さんはキスメ&ヤマメ&パルスィのエキストラがレベル4まで上がるから、倒してもまたちょっと硬くなって帰ってくるし…こっちはせいぜい、さとり&こいしのエキストラくらいしかないしなぁ…」
鈴仙のデッキの弱点、それは防御力だった。
彼女のデッキは『貫通』が輝くようにデッキ構成されている。だから攻める力はあの二人よりも強い。ただ、防御が弱いせいで攻撃に耐え切れず、負けてしまうことが多い。
「…弱いせいで完全に私のことなんて眼中に無いし…」
自らが勝負しよ、と言うまで、あの二人は絶対私に勝負をしかけてこない。
防御を上げる手段が無いわけではない、が、それでせっかくの攻撃をおろそかにするのはちょっと違うと思う。
「その気になったら、勇義&芋香のエキストラ、お空の能力、装備、私の能力とイベントカードで最大…えーと…11+5+4+2×3+3…29までダメージ叩き出せるのにな…」
因みに最大防御は、犬の姉のところに居る輝夜の23。貫通つきのため、相手に6のダメージが普通に通る。
犬のところなら、紫の21。というか紫の能力と、幽香さんの能力がえげつない。私も人のことあんまり言えないけど。
「…さてと、いつまでもグズグズしてるわけにはいかないしなぁ…」
久々に相手してもらおっかな、そう思ったとき、あの二人の声が聞こえてきた。
「あぁーもぉーなんであんな肉壁にやられんのよ!」
「だって貫通えげつないんですよっ!いきなりけーね先生と輝夜&紅妹のエキストラの貫通で攻められてみてくださいよ!どうっしようもないですよ!!」
「貫通がえげつない?それならほら、鈴仙に鍛えてもらいなさい、ほらほら。」
そう言って、紫はバンッと水密を私の前に突き出す。
「…それは…まぁ、一理ありますね…正直あまり相手したくないのですが…」
「…そうだよね…私、弱いもんね…」
小さくぼそっと呟いた言葉にはっとなる。水密と紫は思わず顔を見合わせる。
「あれで弱いって言われましたよ…私どうしたらいいんでしょう…」
「うん、私も…流石にどうしていいか分からないわ…」
あれ…思っていた反応と少しずれている…?
「だっ、だって、私が弱いから…」
「…あは、あはっははははっ!あなたが弱い?なんの冗談ですかっ!」
急に二人は笑い出す。私は何がなんだか分からず、ただおろおろするばかりだった。
「避けてたのは認めるわ。けど…ふふっ…それはね、あなたのその貫通が怖かったのよ。」
「そうですよ、えげつないほどの攻撃力…恐ろしい以外の何でもないですよ。防御が少し弱いですが、ぶっちゃけ防御を求めるより、今の攻撃力がある方がずっと怖いですしね。」
だから、そのままでいいですよ。その戦い方が、あなたらしさです。
私は少し涙目になりながら、強く首を縦に振った。
「さてと、では、ちょっと相手してもらっていいですか?」
「…うんっ、さっ、かかってこいっ!」
ネタ伝わらないってwww
うん、ごめんキバリ、全然分からない話に仕上がったorz